【出産レポ】これが陣痛?と思っていたら、あっという間に出産目前でした

出産予定日は3月15日でした。

臨月に入ってからは、毎日なんだかソワソワ。

「陣痛」「破水」という単語は聞くけれど、実際に自分の身に起こることが、まだ信じられませんでした。

お腹は大きくなっているし、胎動もある。間違いなく赤ちゃんはいるのに、どこか夢見心地で。

出産の痛みは「鼻からスイカ」とか言うし、痛いのは嫌だなぁ。でも、産まないと終わらないしなぁ……。

そんなことをぐるぐる考えながら、いつ出産になってもいいように準備をしていました。

そして、予定日前日の朝。ついに、いつもと違う痛みがやってきました。

生理痛のような腹痛で、念のため産院へ

「ん? なんか久しぶりの腹痛。この痛さ、生理痛に似てる〜!」

最初は、そのくらいの感覚でした。

ところが、数時間たっても痛みがなくならず。予定日も近かったので、念のため産院へ行くことにしました。

陣痛は一定の間隔で来ると聞いていたけれど、そのときの私は、間隔を意識するほどでもなく。

「診察してもらって、すぐ帰宅かな」

と、お気楽に考えていました。

ところが、診察を受けると、子宮口が2センチ開いているとのこと。さらに、陣痛も来ていると言われました。

え? これが陣痛?

痛いとは聞いていたけれど、想像していた痛みと全然違うぞ……?

それでも、いったん帰宅するものだと思っていたら、先生から、

「予定日も近いし、一応入院しておこうか。明日までに本陣痛が来なかったら、一回退院かな」

と、まさかの入院宣告。

いやいや。でも、一回帰って、また産院に来るのもちょっと面倒だぞ……。

そんな気持ちが赤ちゃんに伝わったのか、私の気合いなのか。その後、退院することなく出産を迎えることになりました。

豪華な食事におやつ。まるでホテルのような入院初日

入院が決まり、夫に必要な荷物を持ってきてもらって、個室へ。

ちょうどお昼の時間だったので、さっそく昼食をいただきました。

これが、ボリュームたっぷりでおいしい……!

出産に向けて体力を温存するため、安静にしていてくださいとのことだったので、ベッドの上でスマホをいじりながら過ごしました。

15時にはおやつ。夕食も豪華。シャワーも浴びて、あとは寝るだけ。

……あれ? 陣痛、遠のいてない?

数時間おきに看護師さんや助産師さんが様子を見に来てくれましたが、

「陣痛は来ているけれど、このままだと退院かもねぇ」

とのこと。

え、これじゃホテルに1泊しているのと変わらない。

帰宅? いや、できればこのまま出ておいで?

まだ、そんなことを考えられるくらい、のんびりした雰囲気でした。

消灯後、少しずつ強くなってきた痛み

そのまま大きな変化もなく、消灯時間に。

ところが、横になっていると、

「ん? なんか、生理痛みたいな痛みが強くなってきたかも」

と感じるようになりました。

時間を測ってみると、10分ほどの間隔で、子宮がぎゅっと締め付けられるような痛みが来ていました。

うわ、いよいよ本陣痛!?

いや、でも、本陣痛ってもっと痛いらしいし。まだ余裕はある……。

深夜2時ごろには、痛みの波で眠ったり起きたり。寝たような、寝ていないような状態でした。

子宮口の開き具合も確認してもらいましたが、まだあまり進んでいないとのことで、そのまま様子を見ることに。

そして、朝方。今度は、便意のような感覚がやってきました。

下痢だと思っていた痛み。その正体は……

たしか、朝4時ごろだったと思います。

「下痢かも。出産のときに便が出たら恥ずかしいし、今のうちにトイレに行っておこう!」

そう思ってトイレへ向かったものの、なかなか出ません。

日頃から便秘なので、出にくいんだろうなと思い、いったんベッドへ戻りました。

1時間ほどたつと、また便意が。

今度こそ、と思ってトイレへ行きましたが、やっぱり出ない。

「もうええか……」

と諦めて、再びベッドへ。

ところが、その約1時間後。

「いや、これは本当に下痢! お腹が痛い!」

またトイレに向かったのですが、途中でふと気づきました。

……よく考えたら、私、妊婦なんよな。

あれ? もしかして、これが本陣痛?

そう思ったころには、痛みで便座から立ち上がれなくなっていました。

様子を見に来てくれた看護師さんに介助してもらい、なんとかベッドへ。

子宮口を確認してもらうと、

「8センチ開いています! 少ししたら分娩室に行きましょう。立ち会いの連絡ができそうなら、しておいてくださいね」

え、もうそんなところまで進んでたの!?

下痢だと思っていた痛みは、出産が進んでいたサインだったようです。

※これは当時の私の体験です。入院中に便意のような感覚や、いきみたくなる感覚があれば、自己判断せずスタッフの方に伝えてくださいね。

夫への連絡は、まさかのLINE

子宮口が全開になるまでは、まだ時間があるだろう。

そう考えた私は、夫にLINEを送りました。

「そろそろ産まれるかも」

後日、夫には「LINEじゃなくて電話しろよ」と言われました。笑

そんなやり取りをしている間にも、下痢のような腹痛は少しずつ強くなっていきます。

それでも私は、

「痛いけど、出産ってもっと痛いはず……」

と思っていました。

想像の中の「出産の痛み」が強すぎて、今の自分がどの段階にいるのか、全然わかっていなかったんです。

その後、看護師さんに支えられながら、分娩室の隣にある部屋へ移動しました。たしか、歩いて移動したはず……。

「子宮口が10センチまで開いたら、分娩室へ行きますね。まだ、いきまないでくださいね」

そう言われてうなずいたものの、そもそも「いきむ」が、よくわかっていない私。

まだ便意も来ていると思い込んでいたので、ついお尻に力が入ってしまっていました。

今振り返ると、それが「いきむ」ということだったんですね。

涙目の夫と、触られたくなかった私

痛みに耐えていると、夫とお義母さんが到着しました。

夫は、なぜかすでに涙目。

なんでやねん。

そう思ったものの、私は腹痛で声も出せず。眉間にしわを寄せながら、「えぇ!? 何!?」という顔をしていたと思います。笑

2人は腰や背中をさすってくれたのですが、このときの私は、触られるのがすごく嫌でした。

ありがたいことなのに、心の中では、

「痛いんだから、触らんといて……!」

という気持ちに。

ただ、それを伝える余裕もなく、されるがままでした。

もともと私は、立ち会い出産に強い希望があったわけではありませんでした。

「近くにいても、見ているだけでやることがないなら、仕事に行って産後のために稼いでおいてくれても……」

という、かなり現実的な考え方で。笑

それでも、看護師さんに立ち会いを勧められて心が動き、夫に連絡したのでした。控えめなLINEで。

2人が来てから、もう一度子宮口を確認してもらいましたが、

「あと、もう少しだね」

とのこと。

いや、分娩室すぐそこやん。もう早く産みたい!

そんな気持ちでいるうちに、さらに力が入ってしまい、再度確認してもらうと、ついに子宮口が10センチに。

「移動しよう!」

やっと、分娩室へ向かうことになりました。

いよいよ分娩室へ。まだ「もっと痛くなる」と思っていた

立ち会いができるのは夫のみだったので、私が移動している間に、夫はガウンや帽子、マスクなどを準備していました。

分娩台に横になると、先生から、

「痛みが来たら教えてね。合図をしたら力を入れて。それまでは、ゆっくり深呼吸してね」

と説明がありました。

このころには、激痛と、なんとか耐えられる時間が交互に来ていました。

それでも、まだ私は、

「この先に、もっと痛い段階があるんじゃ……?」

と思っていました。

今思えば、もう出産目前なんですけどね。笑

夫は横で、涙目になりながら「頑張れ」と言ってくれていた……と思います。たぶん。

そのくらい、自分のことでいっぱいいっぱいでした。

ゆっくり息を吐いていると、また強い痛みが。

声を絞り出して、

「痛いです……!」

と伝え、先生の合図に合わせて、思いっきり力を入れました。

出そう。出したい。でも、なかなか出てこない。

痛みの合間に休みながら、何度か繰り返しました。

「頭は見えてきているから、もう少し。頑張ろう!」

その言葉を聞いて、次の痛みを待っていると、分娩室の外が急に慌ただしくなりました。

分娩室の外から、まさかの産声

どうやら、別の妊婦さんが出産目前で到着したようでした。

聞こえてくるやり取りでは、経産婦さんで、私よりもお産の進みが早く、もう赤ちゃんが産まれそうな様子。

え、私、まだ時間がかかりそうだけど、大丈夫なんやろか。

ここの産院、分娩室はひとつしかないけど……。

次の人が待っているなら、早く産まなきゃ!

誰に言われたわけでもないのに、勝手にプレッシャーを感じる私。笑

気合いを入れ直して、痛みが来たタイミングで力を入れました。

「出てきているよ! あと、もう1回かな!」

よし、あと1回。

そう思っていたら、分娩室の外から、

「ふぇっ、ふぇっ」

と、赤ちゃんの産声が聞こえてきました。

……やっぱり、私より早かった。笑

勝手に感じていたプレッシャーがなくなり、「これで集中できる」と思ったのを覚えています。

そして、次の痛みで、思いっきり力を入れました。

「あ」

と思った、その瞬間。

「おぎゃ、おぎゃ、おぎゃ」

元気な産声が聞こえました。

初めて抱っこした、小さな我が子

「おめでとうございます!」

隣では、夫が泣いていました。笑

一方の私は、感動で涙があふれる……というより、

「疲れた……。ふぅ、終わった……」

という気持ちで、すぐには感傷的になれませんでした。

赤ちゃんの体重や身長を測り終えると、

「家族3人で写真を撮りましょうか。はい、お母さん、抱っこして」

と声をかけてもらいました。

初めて抱いた我が子は、小さくて、ふにゃふにゃで。

そして、夫にそっくりでした。

かわいい。

でも、これからの楽しみと不安が、いろいろ混ざり合っていて、うまく言葉にはできませんでした。

それでも、この子を抱いたときに、私の中で覚悟が決まったのかもしれません。

まずは、私と赤ちゃんの2人で写真を。その後、夫も一緒に、家族3人で撮ってもらいました。

我が子を抱っこする夫は、まだ不器用な手つき。

それでも、大切そうに頭をなでていて、すごく優しい顔をしていました。

その顔を見て、

「この人となら、これからも大丈夫」

と思えました。

こうして、私たちの3人家族としての毎日が始まりました。

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